土佐和紙は長い歴史と、手すきの技法と伝統を受け継ぐ人たちの努力によって、日本を代表する和紙として愛されてきました。晃陽建設でも建築表具として用い、襖や障子はもちろん壁紙に至るまで、こだわりの家のために、その存在感を発揮しています。
昨今、「シックハウス症候群」と呼ばれる揮発性有機化合物やホルムアルデヒドが問題になっていますが、和紙は楮や三椏、雁皮、ケナフといった自然の植物を原料としているので身体に害を与えません。
また収穫までの年数も木材パルプに比べ短いので森林伐採などの自然破壊にも影響を与えない、人にも地球にも優しい自然素材です。
和紙は洋紙に比べ繊維の隙間が大きく、木材と同様に呼吸しているため、調・保湿効果に優れ、過ごしやすい空間を私たちに提供してくれます。
また、時間の経過と共に風合が良くなっていき、大量生産される工業製品クロスの様な均一性はなく、自然素材に通ずる「わび」「さび」といった雅味が滲み出し、暮らしと共に変化していく和紙の表情の奥深さも魅力のひとつです。
高知県の紙は、天皇への献上品としての記録から、約1000年前には製造されていたと考えられています。
さらに「土佐日記」で有名な平安朝時代の歌人紀貫之は土佐の国司として製紙業を奨励しました。明治時代に入ると日本紙業界の恩人として知られる吉井源太が典具帖紙・三椏改良半紙などを考案すると同時に製紙用具の回廊に力をそそぎ、紙業発展の基礎を築きました。
昭和51年12月には「土佐和紙」という名称で高知県の手すき和紙全体が国の伝統工芸品として指定されています。
全国一を誇る良質の原料生産、優れた用具製作、高度な製紙技術の三位一体に裏付けされた土佐和紙は、非常に優れた品質でありながら、その品種の豊富さも大きな特徴といえます。
晃陽建設ではお客様のご希望に沿うよう、様々な土佐和紙を取り揃えています。